ふと、何気に宮城県仙台市の仙臺四郎(せんだいしろう)さんの人形を作ってみたくなりました。
このお方です。

仙臺四郎(せんだいしろう)さんとは、江戸時代末期から明治時代にかけて実在した仙台の人物で、商売繁盛の福の神として知られています。
彼が訪れた店は繁盛するといううわさが広まり、多くの商人に愛されました。
そして現在も仙台の商店や飲食店には、四郎さんのご利益にあやかろうと、写真や置物が飾られ福を招く象徴とされているんです。
私も子どもの頃から商店に飾られた四郎の写真や置物を見て、「このおじさんは誰なんだろう?なんでどこのお店にも飾ってあるんだろう???」と謎だったんですよw
大きくなるにつれて、その意味がわかってきました。

我が家もフリーランスの家族がいるので、商売繁盛を願うべく四郎さんを作ってリビングに飾っちゃおう!と。
でも四郎さんの人形の型紙なんて無いだろうと思い、(もしやあるかもしれないけど)自分で作っちゃえ!てなわけでさっそく油粘土を購入。
粘土を四郎さんの形になるように作っていきます。
こちらがなんとなくの設計図です。ちゃんと座ってるように作ろうと思います。

だいぶおおざっぱだけど、どうせ着物きせるからホントの人体のようにしなくても、ある程度のディフォルメはオッケーにしましたよ。


パーツを分解。これをもとに型紙を作っていきます。
人形の型紙の作り方はネットにいろいろ出ているのでそちらを参考に。
まずはサンプル作り。いきなり本生地を裁断しちゃうと、縫ってるうちに変更したくなる部分が出てくるはずだから、仮の生地で作って形を見てみます。
しましまピンクの人間(笑)
腕は最初は思ったほど長くなくて腕組みが出来なかったから、腕をあと1.5㎝長くしてこんな感じになりました。

中に来てる着物の袖を付けるのがちょいとめんどくさかったから無しにしました。
どうせ羽織きせるもんね。
腕組みをさせたかったから、両腕にスナップをつけてパチンと留めたよ。

こちらが完成形。
昔自分の浴衣を縫ったことがあるんだけど、その知識を思い出して作りました。
写真では見えないけど「おくみ」もちゃんとありますよ。「身八つ口」は無いけど。
浴衣の丈を短くしたデザインですね。
四郎さんが着てるのは羽織なのか野良着なのか、ちょっとよくわかんないけど、袖口がやたら広く見えるので、袖口は無しでがばっと広いまま。
和裁やってる方から見たら「ん???ちょっと違う」って思うでしょうけど、そこはご愛敬。



なんと!!!コップのフチ子さんのように角に座らせることもできます!

腕を組まない状態です。
スナップが丸見えですねw

作りながら、その温かい笑顔に不思議とこちらまで癒される感覚がありました。
着てるものや優しい表情を再現する過程で、四郎さんの福を招く力を感じられるような気がして、とても楽しかったです。
細部にこだわりつつも、どこかほっこりする雰囲気を大切にしました。
作り終えた後、家に飾るとなんだか運気が上がるような気がして毎日見るのが楽しみです。
我が家のテレビの前に飾ってあります。
人形作りが好きな方には、ぜひこの幸せを感じていただきたいです!
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